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リーンの翼』(リーンのつばさ)は、1983年から1986年に発表された富野由悠季の小説作品、及び2005年から2006年インターネットテレビによって配信された全6話のアニメシリーズ。

概要 編集

富野がライフワークとする異世界「バイストン・ウェル」を舞台とする一連の作品の一つであり、アニメ『聖戦士ダンバイン』、小説『オーラバトラー戦記』等と世界設定を共有するが、他の作品とは全く関係しないパラレルワールドであるとされている[1]。また、アニメ版は大筋を小説版の約70年後を舞台としており、関連性はあるものの、小説版の結末で描かれた一部のキャラクターの死が最初から無かった世界のその後という設定になっており、こちらもパラレルワールドという事になっている[2]

「リーンの翼」とは、作中に登場する、伝説の英雄に現れる光の翼のこと。「リーンの翼」を持つ英雄は本作の主人公以前にも存在し、6500年前よりバイストン・ウェルの世が乱れたときに幾度となく現れ、その都度世界を救ったと言われている。作中では足(靴)に「翼」が現れるが、背中に現れた者もあるらしく、その者によって場所は異なるという。伝説上で最も古い「リーンの翼」の英雄はゼノラーという13歳の少年であったという。

小説 編集

テンプレート:Portal 『聖戦士ダンバイン』のTV放映と同時期に富野由悠季自身によって雑誌『野性時代』に連載され、角川書店の角川ノベルスより全6巻の単行本が発売された。挿絵は湖川友謙。後にスニーカー文庫で復刊されたが、現在は共に絶版。

2007年、富野自身より加筆再編による復刻版刊行の準備が進んでいる事が語られ、2010年3月に全4巻の「完全版」として一挙刊行された。(完全版の詳細については後述)

概要

『ダンバイン』と同じくバイストン・ウェルを舞台とし、フェラリオによって召喚された地上人=聖戦士の活躍を描いてはいるが、時代は遡り、オーラバトラーの誕生以前の物語である。

一部に繋がらない要素はあるがアニメ版の前史として読むことも可能である。小説の特徴として旧日本軍に対する著者の考え方に多くページがさかれ、その考え方を主人公・迫水が受け継いでいる。

完全版
  • かつてのノベルズ/文庫版を書下ろしパートを含めて再構成し、四六判全4巻総ページ4000ページにまとめた。
  • 物語は最終的に現代まで進み、後述するアニメ版のストーリーをも内包する[3]
  • 完全版刊行に際して、富野は「本作がバイストン・ウェル物語の最終話かもしれない」という趣旨の発言をしている。
  • 書籍内の画は寺田克也
  • 梗概は旧小説版・アニメ版と同一であるが、キャラの設定や生死が一部異なる。また、迫水によるホウジョウ建国など多くの点で設定上の補完がある。
ムック

『ダンバイン』のTVシリーズ終了後に角川書店から刊行されたムック本『バイストン・ウェル物語』では、『野性時代』に連載中だった本作に関しても多くのページが割かれ取り扱われている。富野による『ダンバイン』と本作に共通する世界観解説『インナースペースとしてのバイストン・ウェル』をはじめとして、連載開始から1984年1月号掲載分までのあらすじ、用語解説、そして『聖戦士迫水真次郎の物語』と題し湖川友謙によって小説版中盤までの展開をビジュアル化したイラストストーリー、主要キャラのスケッチなどが収められており、小説版の副読書とも言える内容となっている。

ストーリー 編集

太平洋戦争末期の沖縄上空で特攻兵器桜花で米軍のB-29へ攻撃を仕掛けた日本軍兵士迫水真次郎(さこみず しんじろう)は敵機に撃墜され、空中に投げ出された瞬間に異世界バイストン・ウェルへと召喚される。

その地で豪傑アマルガン・ルドルと盟友となった迫水は、身に着けていた直心陰流の剣術と、伝説の勇者の証である「リーンの翼」の奇跡を顕現したことにより「聖戦士」と呼ばれるようになり、戦乱の続くバイストン・ウェルを平定する英雄となっていくのだが…。

登場人物 編集

迫水真次郎
大日本帝国海軍特攻隊の勇敢な青年。階級は二等飛行兵曹第二次世界大戦中、沖縄の上空付近で特攻の最中に米軍機コルセアに撃破された瞬間、突如オーラロードが開きバイストン・ウェルに召喚される。その後様々な出会いなどがあり、直心陰流剣術を奮い見知らぬ土地で「聖戦士」として活躍する。プレイボーイとしても活躍。そして戦い続ける中で彼のオーラ力が「リーンの翼」として顕現した。過去のリーンの翼の戦士達の伝説は役割を終えた後にバイストン・ウェルから突如姿を消す謎があるため、生存中の迫水はガラバ討伐後について幾度も心配していたが楽観的に考え、無事に地上に戻れるものと期待していた。
しかし、同胞であったアマルガンに後ろから喉を刺され絶命した。彼の意思はリーンの翼と融合して地上界に戻り、小倉に落とされるはずだった第三の原爆を防ぐ。
バイストン・ウェルでの戦いで経験を積むにつれて旧日本軍の考え方に疑問を抱くようになる。
直心陰流を操る迫水は「ヤエーッ!!」なる独特の気合の掛け声を発する。
ちなみに、初体験は慰安所であったという。
アマルガン・ルドル
野心家。元々ツォの国の末裔とも盗賊上がりとも言われるが、民の支持を得るため、滅ぼされたが民から好かれたシィの国の領主の子と偽る。そのことでラストにかけて迫水を含むリンレイ側の人間からアマルガンの謀反を疑われる事になる。
ハロウ・ロイを奪還する途中、バイストン・ウェルに召喚されて間もない迫水と偶然遭遇し、ガロウ・ランに襲われていた彼を助ける。レッツオの砦の戦いまで迫水や他の仲間と共に海賊をして過ごす。
ガダバとの戦いの後に謀反を起こしリンレイを倒す事を考えており、リンレイと敵対することを見据え、リンレイの側につくであろう迫水の力を恐れ、彼を殺害した。しかし迫水が息を引き取る前にリンレイのもう一つのリーンの翼によって一瞬のうちに焼かれる。
ちなみに迫水はラスト近くでリーンの翼はアマルガンのためではなく、リンレイを助けるために自らに発動したと悟りリンレイに仕えることを決めている。
ハロウ・ロイ
エ・フェラリオ。迫水を召喚した張本人。迫水が召喚された時には他の女性とともにガロウ・ランによる陵辱・乱交中であった。迫水と共にアマルガンに助けられた後共に行動する。
キャプランの屋敷にて迫水を誘い肉体関係を持つが、その後ゲリィが誘拐され救出する際にゲリィを助けるため矢に撃たれ死亡。登場人物の会話より、通常の方法ではフェラリオは死なないとされるのに死亡したという事は、迫水との出会いが彼女の精神を浄化したからだ、という結論に到っている。
聖戦士ダンバイン』にもワンシーンのみスピンオフ登場を果たしている。本作と『ダンバイン』を扱ったムック本『バイストン・ウェル物語』では両作をつなぐ人物と解説しているが、それ以上の詳細な関連性は明示されていない。
ゲリィ・ステンディ
17歳の少女。迫水に好意を持つ。キャプランの屋敷で家事手伝いをしている時に迫水と出会う。その後迫水達と行動を共にする。海賊の時はシャーンにより慰安婦となるか船を降りるかを強要されるが、投げ縄の腕を認めさせる事により回避。
迫水とは一度も肉体関係を持たないまま、レッツオの砦の戦いの後に機関砲で四散、死亡する。
その直後、アマルガンに買ってもらった迫水の靴にリーンの翼が発動し、迫水は空を飛ぶ。そのおかげで機関銃を制圧し、砦の長を拿捕する。
リンレイ・メラディ
19歳。キェの国の末裔。レッツオの砦に幽閉されていた。ゲリィの死後ヒロインが入れ替わる形で登場する。砦の長マラ・ブランに3ヶ月あまり嬲られていたところを迫水と出会う。逆さ吊り、両手足にロープで固縛し、宙に浮いた状態で全身は痣と蛇だらけ。女陰には蛇の頭が突っ込まれた状態であった。迫水はレッツオの戦いを境に戦いの目的が地上への帰還からリンレイとの性交渉に替わる。そしてその願いの一歩はゲルドアの洞窟で叶える。
救出後女王として兵を導く。ラストでは彼女のサンダルにもリーンの翼が発動している。
迫水に好意を持ち、後に部下の女性アンマとの間に三角関係が生じ数々の嫉妬を抱くようになる。後にアンマが身を引く事となる。
ムラブ・リオン
ガロウ・ラン。ハロウを使って地上人を呼び出した。アマルガンに右手首を切られ、その後迫水達を執念深く追う。物語序盤には活躍したが後半では相方兼恋人ミンにも愛想を尽かされる。ガダバの士官オットバ・トウはミンの能力を高く評価していたため、ミンの足かせになっているムラブが邪魔になった事、ムラブが2度迫水に負け弱気になって愚痴ばかり零す態度を不愉快に感じた事が原因でオットバの部下に殺害される。
ミン・シャオ
女ガロウ・ラン。弓の達人。何度も迫水を追撃する。ガダバに取り入ったりと、ムラブを支える。火薬入りの矢を身につけていたため誘爆に巻き込まれる。殺害されても悪霊となり、迫水たちを襲うがリーンの翼により退治された。
キャプラン・ハン
商人として登場するが謎が多い人物。アマルガン・迫水の部下達はキャプラン経由で仕えるようになった者が多い。アマルガンと同じくツォの国の出身と疑われる。
グロン・ガザエル
ゼラーナ船長。好色家。コムを飼う。アマルガンと仲がよく、国興し以前は海賊の船長として物を奪い、女を犯し、男を虐殺していた。当初の迫水にとっては受け入れがたい事であった。
シャーン・ヤン
女海賊。グロンと同じく好色家。前半では女戦士としての活躍が書かれ、後半ではグロンとの肉体関係が書かれる。時々冗談半分かつ本気で聖戦士迫水の味を知ろうと誘ったりしていた。ラストではゴゾ死後のガダバ軍の抵抗勢力ダム・ボーテを殺害するという大手柄を立てる。
コム・ソム
ミ・フェラリオ。グロンに飼われている。裸踊りを好む。あまり知能は高くない。シャーンと同じく迫水を誘うが断られる。
クロス・レット
ドラバロの砦に行く際に道先案内人として登場。ドラバロの指揮官デダン・バランダがマフと結託し行った処女狩りで、許婚が破瓜されたという経歴を持つ。後に迫水に付いてよく登場する。
ノストゥ・ファウ
ミ・フェラリオ。隠密部隊床山によって、暗殺者として飼われていた者と一匹。通常ミ・フェラリオを飼いならす事は不可能だが特殊な麻薬を使う事により可能とした。迫水達を襲うが返り討ちに遭い仲間は殺害され、本人は捕らえられる。その間は迫水の下着入りの籠の中で飼われるが、その事で迫水の匂いに愛着を持ち彼に懐くようになる。グロンとは違い迫水は性的関係を築こうとはしなかった。
偵察中にグーベンゲンとその連れの女メチレルに捕らえられ、全裸にされたあげく股間にドライバーを押し込められる拷問を受ける。瀕死の状態であったため迫水の手により止めを刺される。
グーベンゲン・ニーゲル
迫水と同じく地上人でガラバについて地上の武器を伝える。スウェーデン人。
ノストゥの件では見ていただけと一応否認するが、迫水は地上の武器で多くの大切な人を失ったことに怒りを持っていたため、グーベンゲンの弁明は通じず、殺害された。ミチレルの方は弁明する間もなく殺害。
アンマ・ガルレア
21歳。キェの国の武家の出。カザン・バロリエ、メルバルディ・ルゥズを部下に持つ。2人ともアンマよりかなり年上でガルレア家に仕える。作戦中、生まれて初めての痴漢行為を迫水から受ける。
迫水とリンレイとの仲を知りつつ、迫水を積極的に誘う。恋の駆け引きの末、迫水は彼女を妻としたいと思うほどの仲になるが、最終的には身分の違いから彼女は身を引くことになる。
カザン・バロリエ
25歳。クロス・レットから好意を持たれていた。アンマと共に捕虜になった時に死亡。2騎の馬から両足を縛られた状態で引き連れられていたため、頭を地面にぶつけた上、そのショックで股間が裂け、右足がもぎ取られて死亡。追撃を断念した迫水はアンマの左腕と手を繋ぎながら捜索、遺体を発見する。それを見て迫水は彼女が処女だった事を知る。
メルバルディ・ルゥズ
アンマが怪我をしてからは主従関係を解消される。途中ダーナとはいい仲になる。彼が殺された際にはゴゾに立ち向かうが、両腕を切断された上、彼の部下に殺害された。その際にはダーナの遺体の上にかぶさるように倒れた。
ゴゾは彼女の勇ましさに惚れ、彼女を陵辱するため、部下に生きたまま捕らえる様命令した。しかし抵抗した彼女を、部下の一人ブドが殺してしまい失敗。
スグリ
ヨッコウ
隠密集団床山の隊員。恋人同士。迫水からリーンの翼の靴を盗む。戦乱の最中に隊を抜けて駆け落ちする。
ダーナ・ガハラマ
元ガダバの士官。捕虜になるが、その後聖戦士に魅せられ、逃げる機会があったにも関わらず迫水側に寝返る。ゴゾ死後のガダバ軍の抵抗勢力ダム・ボーテとは大親友。ゴゾと対峙したとき小銃に撃たれ死亡。
ゴゾ・ドウ
ガダバの創設者で当時は聖戦士と噂された。ダーナ達を殺害後、すぐに現れた迫水によって殺害。

書籍 編集

  • 『リーンの翼 バイストン・ウェル物語より』、角川書店 〈カドカワノベルズ〉 1984年 - 1986年、全6巻、新書判
    • (文庫版) 角川書店 〈角川スニーカー文庫〉 1986年、全6巻、文庫判
    • (完全版) 角川グループパブリッシング 2010年、全4巻(4巻セットもあり) - 全面改稿の書き下ろし。

アニメ 編集

小説版の戦いは刀剣による白兵戦が主体で、メカニックは地上人が持ち込んだ機関砲が出てきた程度であったが、アニメ版ではオーラバトラーと呼ばれる飛行能力のある搭乗型ロボット兵器や、巨大な飛行戦艦といったオーラマシン同士が戦うロボットアニメ的世界観となっている。

原作者である富野由悠季の小説を書いていた時期の考えとアニメの制作時の考えの違いからか、小説のリーンの翼と異なり死者が少ない。

ストーリー 編集

現代の山口県岩国市、友人が起こしたテロ行為によって追われていたエイサップ・鈴木は海より現れた戦艦に乗っていた少女リュクス・サコミズがもたらしたリーンの翼の沓によって異世界バイストン・ウェルへと召喚されてしまう。

登場人物 編集

エイサップ・鈴木
- 福山潤
山口県岩国市に住む大学浪人中のフリーター。日本人とアメリカ人のハーフ。19歳。朗利と金本が起こしたテロ事件を発端にバイストン・ウェルに召喚された新たなる聖戦士。
誰も乗り手がいなかったオーラバトラー・ナナジンに乗り込みオーラバトラーの扱いをサコミズに認められ、リュクスの婿に認められる。
再び地上界に戻る際、自身の生まれを知り、現在の日本を破壊しようとするサコミズとホウジョウ国に反乱を起こす。
リュクス・サコミズ
声 - 嶋村侑
サコミズの先妻が産んだ娘であり、ホウジョウの姫。16歳。
父の野心を正すためにリーンの翼の沓を持ち出す。
サコミズ・シンジロウ
声 - 小山力也
本編から約70年前の第二次世界大戦中に大日本帝国海軍の二等飛行兵曹として特攻機・桜花のパイロットとして戦ったが、その特攻の最中にオーラロードが開き、バイストン・ウェルに召喚され、未知のその地で「聖戦士」となる。現在はホウジョウ国の王。いまだ壮年の姿をしており老人には見えない。「直心陰流剣術」を体得しており、かつてバイストン・ウェルに伝わる伝説の「リーンの翼」として活躍した。
地上の日本へ帰りアメリカを打倒することを目的に暴虐の限りを尽くす。
搭乗機はかつての愛機桜花をモチーフとした専用のオーラバトラー・オウカオー。
小説版の主人公、迫水真次郎その人であるが、小説のラストとは違った運命を辿っており、リュクスが語った中ではアマルガンらと対立し自分に従っている兵を引き連れてホウジョウ国を作り上げたと語っている。
再び地上界に戻った際、現在の日本の有り様を見て絶望し東京の崩壊を行おうとした。その際、急激な老化とオーラ力の暴走でハイパー化したがエイサップの説得と特攻前に残していった特攻人形を見て改心し核弾頭をリーンの翼とオウカオーのオーラ力を使い核爆発を吸収し死亡する。
矢藩朗利(やはん ろうり)
声 - 土田大
在日アメリカ軍基地に勤める技術者の父への反発からアメリカ軍基地へのテロを行った青年。エイサップのルームメイト。
サコミズに協力しオーラバトラー・シンデンに搭乗する。再び地上界に戻った際、オーラバトラーの力に溺れ、東京にテロを行う。米軍艦隊に積まれていた核弾頭を東京に落とすが失敗する。
金本平次
声 - 田邉真悟
在日の日系三世。山口大学の工学部に通うエイサップのルームメイト。
サコミズに協力しオーラバトラー・シンデンに搭乗する。朗利と同じくオーラバトラーの力に溺れ、東京にテロを行う。核弾頭をもった朗利を守る為にエイサップの前に立つが倒される。
彼の発言によればエイサップ、朗利、金本は差別を受けていたらしい。
コドール・サコミズ
声 - 林真里花
サコミズの後妻。野心家で、地上人である王を心の底では信頼していない。
元々はコドール、コットウの部族はオーラマシンの建造に血の滲む思いをしたが、サコミズのホウジョウ国に建造技術を取られ、サコミズを亡き者にしホウジョウ国を手に入れようとした。
エレボス
声 - 堀江由衣
ジャコバ・アオンの命によりエイサップに協力するミ・フェラリオ。
劇中では「チ・フェラリオ」と言われているが、これはスタッフのミス(「裏トミノブログ」より)。富野は「リュクスはサコミズからチ・フェラリオしか教えられていなかったので間違えた」とフォローを入れたが、劇中で説明はない。ちなみに漫画版では「チ・フェラリオ」と呼んだのはホウジョウの兵士である。
アレックス・ゴレム
声 - 大川透
エイサップの実父であったが長らく認知していなかった。アメリカ軍岩国基地司令。海兵隊の出身であり階級は大佐。マキャベルの理想に賛同して彼のクーデターに参画する。
リーンの翼で見た中ではアメリカに妻がいたが、日本に滞在した際鈴木敏子(声 - 唐沢潤)と恋に落ち、子供(エイサップ)を堕ろそうとする敏子を止める為にアメリカに戻り妻と離婚する[4]
エメリス・マキャベル
パブッシュ艦隊の司令。アニメ版では描写が不足していたが、小説版では彼の目的について大きくページが割かれている。それによると青春時代の初陣をベトナム戦争のサイゴン陥落で迎えた彼は、米軍にありながら第一次大戦からの戦勝にはしゃぎ続けて泥沼の戦争を繰り返しても強引な物資で止めないアメリカ、ひいては人類の行動を客観的に観察し続け、変革しようという確信に至ったという。世界各国の首都に向けて同時多発核攻撃(メフィメット作戦)を敢行し、これにより、全人類に決定的に戦争のトラウマを植え付け、インターネットや軍事のインフラを破壊し、人類の環境を苛酷にすることで人類そのものが生き延びるための技術に力を結集させようという「ゴッドマザー・ハンド計画」を発動させる。彼のシンパは世界中に存在する。
アニメ版では反旗を翻したアレックス・ゴレムに拘束されたが、小説版ではバイストン・ウェルの存在を知った人類ならば愚行を改めるだろうと希望し、メフィメット作戦を断念している。
アマルガン・ルドル
声 - 仲野裕
サコミズと同じく小説版に登場したキャラクター。聖戦士であった頃にサコミズの盟友として共に戦ったが、現在はサコミズへの反乱軍の頭目となっている。
旧小説版ではリーンの翼によって滅んだが、新小説版ではリンレイや迫水の遺志を継ぎキェの国を興すも、政治的センスがないと出奔し、長い流浪の人生を送ってきた。老齢になってホウジョウに身を寄せ、迫水と久闊を叙すが、覇権主義的に領土を広げ、またかつての敵対していた部族への収奪を課す迫水に反感を抱き、反乱軍をまとめ、オーラシップ・アプロゲネを奪って離反する。
コットウ・ヒン
声 - 三木眞一郎
ホウジョウ国の武将。コドールと同じ部族の出身。
海楽
声 - 小西克幸
海自のパイロット。一尉。エイサップらと共にバイストン・ウェルに来た地上人。
サコミズにはあまり協力的ではない。
田中
声 - 竹谷和樹
海自のパイロット。
ジャコバ・アオン
声 - 甲斐田裕子
ワーラーカー・レーンに住むフェラリオの長。
声優やデザインは異なるが、唯一『聖戦士ダンバイン』にも登場した存在である。本作でも前作同様重要な役割を担う[5]

スタッフ 編集

放送リスト 編集

  1. 招かれざるもの
  2. ホウジョウの王
  3. 地上人のオーラ力
  4. 王の奸計
  5. 東京湾
  6. 桜花嵐(おうかあらし)

DVD 編集

バンダイビジュアルよりリリース

  1. 2006年4月26日発売、BCBA2469)
  2. 2006年7月28日発売、BCBA2470)
  3. 2006年9月22日発売、BCBA2471)
  4. 2006年10月27日発売、BCBA2472)
  5. 2006年11月24日発売、BCBA2473)
  6. 2006年12月22日発売、BCBA2474)

書籍 編集

漫画版 編集

全3巻。画・大森倖三角川書店・連載は月刊ガンダムエース

アニメ版のコミカライズ。登場人物とストーリーはアニメ版とほぼ同じ。 コミックス1巻によれば「余分なものは付け加えず、絵コンテに忠実に」という富野の要望に沿って作られているとのことだが、セリフ回しなどの細かい点を除いてもアニメ版と異なる点はいくつもある。

全体的に、アニメ版より理解しやすい内容である。

  1. ISBN 4-04-713795-2
  2. ISBN 4-04-713861-4
  3. ISBN 978-4-04-713900-8

備考 編集

1996年に発表された小説およびOVAシリーズ『ガーゼィの翼』は同じ「バイストン・ウェル物語」のひとつであり、主人公のオーラ力がオーラバトラーを介してではなく、「翼」として顕現するという描写も同じである。また、オーラバトラー戦記にも「リーンの翼」という固有名詞は登場しているが、その者の詳細については言及されていない。

脚注 編集

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. 小説単行本のカバーでは、三巻以降その表記が姿を消すものの、表紙において当初「聖戦士ダンバイン パラレル・ストーリー」と銘打たれていた。一方で、のちに出版されたBクラブスペシャル『オーラバトラーズ』、バンダイEBシリーズ『聖戦士ダンバイン オーラバトラー大図鑑』等のバンダイ関連の書籍では、ゼノラーの登場から小説版の迫水の活躍、そして『ダンバイン』のTVシリーズ、約700年後のOVAシリーズまでの展開を同じ時系列に並ぶ伝説として扱っており、「電撃ホビーマガジン」誌掲載の「オーラバトラー構造学」には、迫水が搭乗していた桜花はビルバインの脚部補助エンジンのベースになったとも書き記されている。このように、昨今ではパラレルワールド性について、メディアや資料により多少の扱いの異なりと混乱が生じている。
  2. 漫画版1巻収録の富野インタビューではサコミズはバイストンウェルという世界で再度転生したりコピーされた存在としてもいいし、死ななかったことにして書き直してもいいと発言している
  3. アニメはエイサップという若者が主人公だったが、完全版では迫水が主人公のままになっている
  4. 小説版によるとカトリックを信奉していたために別居するに留まったらしい
  5. 永野護によれば『重戦機エルガイム』の物語は、このジャコバ・アオンが所有する水晶球内で展開されるおとぎ話であると発言している。

関連項目 編集

外部リンク 編集

テンプレート:富野由悠季

テンプレート:Anime-stub

テンプレート:Lit-stub

en:The Wings of Rean it:Wings of Rean ko:린의 날개 zh:麟光之翼

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